FAR OUT RECORDINGS / JD57 / Import / 2025
Azymuthワークス屈指のレア7inch=LUISA81年レコーディング作をFar Outが復刻。
メローなキーボード、心地よいベースの巡りからAzymuthならではを感じさせるメロー・ソウル「Romântica」、グルーヴィーで爽快なフュージョン・サンバ・サウンドで踊らせる「Lenha Na Fogueira』、2曲とも最幸です。
唯一残ったアジムスのオリジナル・メンバーであるベーシストのアレックス・マリェイロスは、このシングルのレコーディング自体を覚えていないのだとい う。それもそのはず、セッションが行われたのは40年以上も前であり、当時マリェイロス、イヴァン・コンチ、ジョゼ・ロベルト・ベルトラミは、MPBの黄 金期に数えきれないほどのアーティストのバックを務めていたからだ。アジムスがブラジルで最も影響力のあるグループの一つとしてよく知られてい る一方で、本作の主役である歌手のルイザは依然として謎に包まれている。明らかなのは、彼女がこのシングルを1981年にカルロス・レモスの Piramide レーベルに録音したということだ。
ルイザの力強くも控えめなボーカル、ベルトラミの未来的なシンセサイザー、そしてジョゼ・カルロス・ビゴルナの力強いテナーサックスが、80年代は じめに、人々の心を揺さぶるポップバラード「Romântica」をラジオでヒットさせるはずだった。しかしいまとなっては B面に収録された「Lenha na Fogueira」こそが出色と言えるだろう。伝説的ギタリストのパウリーニョ・ギターハを迎え、アジムスが卓越したサンバファンクのグルーヴを奏で るキラーチューンで、無名ヴォーカルグループ、アルコ・イリスの控えめなコーラスも聴きどころだ。
レコード・コレクターの間では長らくアジムス・ワークスのひとつとして知られており、オリジナル盤は高額で取引される逸品。このたびの初リイシュー はまさに待望と言えるだろう。
A. Romântica (Claudio Rabello, Dalto)
B. Lenha Na Fogueira (Marcos Dantas, Nelson Wellington)