year/2006 (org.1959)
country/Japan
和ジャズ・コレクターが挙って探しているレア盤のひとつで、我が国初の多重録音作品という日本レコード史上においても重要な作品。『スウィング・ジャーナル』にも大きく特集された逸品。
本作のリーダーであるジミー荒木(1925年6月18日〜1991年12月22日)はアルトサックスの他、ピアノやトランペット、ギター等様々な楽器をこなすマルチ奏者の走りともいえる人物。そして古くから日本ジャズの名盤と目されてきた本作は、その高い評価どおりの内容であるばかりか、彼のマルチな才能により当時(今でも)としては珍しく自己のサックス、ピアノによる多重録音であったり、その非常に特徴あるサックスの音色故である。彼のサックスはナベサダに代表される所謂"パーカー派"とは違い、白人に割と多いクールなトーンといえると思うが、しかしリー・コニッツやポール・デスモンド等とも一線を画す独自のサウンドを持っているといえるだろう。
全13曲中、サックスの2重奏以上が5曲、カルテット編成3曲、ピアノ・トリオ編成が5曲という内訳になっており、全体を通し編成等にも変化があり、最後まで一気に聴き終えることがでいる素晴らしいアルバムである。
ジミー荒木(alto sax / piano),
小野満(bass),
ジョージ川口(drums)
1. ノース・コースト
2. 満月
3. ブロークン・リズム
4. ロンドンの霧の日
5. トゥー・ブラザーズ
6. 恋したみたいだ
7. ハーレム・ノクターン
8. ブルース・フォー・バッハ
9. 僕の気持ちも知らないか
10. 希望がわいた
11. デイ・ドリーム
12. A列車で行こう
13. 巴里の空の下
Jazz