Tru Thoughts / TRULP383 / 2019
ソウルと現代的ジャズを合わせた独自のスタイルによってロサンゼルスの音楽シーンでの地位を固めたムーンチャイルドは『Little Ghost』で、壮大できらめくようなメロディーとハーモニー、そして魅惑的な間奏を絡めている。楽器演奏の面においては、メンバーが一体となってハーモニーを奏でたり、それぞれの管楽器によるソロを構成したりしている。
例えばファンクミュージックを原動力にした「Come Over」では、ムーンチャイルドの3人による管楽器のソロが立て続けに披露される。マックスがクラリネット、アンドリスがフリューゲルホルン、アンバーがフルートを吹き、そこには彼らのたぐいまれな音楽の才能と互いへの敬意がはっきり現れている。アンバーとアンドリスはそれぞれルイス・コールのLive Seshにも参加しており、LAシーンで認められている本物のプレイヤーだ。そして「What You're Doing」を話題にしながら、マックスは、持ちつ持たれつである曲作りの過程について次のように語っている。「この曲を作るにあたって全員が参加しているという点が、とても気に入ってる。僕がヴァースを作って、それからアンバーがコーラスを書いた。さらにアンドリスがうってつけなイントロとエンディングを用意して、そしてバンドとしてブリッジを作り上げたんだ」こうして完成したアルバム『Little Ghost』はメロウで魅惑的なグルーヴを纏った、彼らの最高傑作といっても過言ではない作品となった。(k)
-Track List-
01. Wise Women
02. Too Much to Ask
03. The Other Side
04. Sweet Love
05. Strength
06. Everything I Need
07. Money
08. Nova
09. Get To Know It
10. What You’re Doing
11. Come Over
12. Onto Me
13. Whistling
14. Still Wonder