P-vine / Tribe/Groove Diggers/Vinyl Goes Around/P7-6455 / 2022
★初回完全限定生産
★オリジナル・ピクチャー・スリーヴ仕様
A NEW DIMENSION IN CULTURAL AWARENESSという強いキャッチ フレーズと共に1972年のデトロイトで産声を上げたスピリチュアル・ ジャズのレーベル、Tribe Records。その第一弾となった傑作アルバム「Message From Tribe」から最重要作「What We Need」が遂にシング ルカット。
ヒップホップ・シーンはもちろん、カール・クレイグをはじめとしたデトロイト・テクノなど、現代の幅広いシーンに多大な影響を及ぼ した黒いグルーヴの極意がここにある!
洗練されたジャズをベースにしたファンクネスなサウンドや、自主で制作されたマガジンの出版など、Tribe Recordsの5年間 に渡ったその活動は現代においても影響力が強く全く色あせていない。シリアスで信念を貫き通しながらも常に大衆文化 を意識し、音、言葉、ビジュアルなど様々な活動を通して彼らがローカルに発信してきた、「ブラック・アメリカンズが尊重さ れる社会」を願ったそのメッセージは、未だ差別が様々な形で取り上げられる昨今も目を向けるべきである。
その代表的な一曲とも言える「What We Need」はクールなエレクトリック・ピアノと切れの良いホーン・セクション、力強くも 妖艶なヴォーカルが素晴らしいソウルフルなジャズファンク。ブラック・パワーの概念を昇華し、団結を求め、自由のために 今、何が必要かを問いかけた強いメッセージが、クールなグルーヴに乗って堂々と紡がれていく様は、当時のデトロイトでも 大きな影響を及ぼしたに違いない。
その後、80年代に入るとTribeの主催の一人であるウェンデル・ハリソンは自身のソロ作を中心に発表する、WenhaとRebirth Recordsを立ち上げる。Tribeは形を変えてより音楽的にバラエティーに富み、時代に即して70年代特有のファンク的な曲調 からフュージョンに近いサウンドへと変容していく。本作のカップリング曲にはそのWenhaからリリースされたウェンデル・ハ リソンのアルバム、「Organic Dream」から「The Wok」をピックアップ。オリエンタルかつ爽快でメロウなサウンドだが、その 下地はTribeを受け継いだ骨太なリズムで、いわゆる一般的なフュージョン・サウンドとは一線を画している。
矢を挟んで二つの顔があるトライブのロゴのように、70年代の黒いスピリチュアルな側面と、それを受け継ぎながらメロー ダンサーへと移行した影と光のコントラストをこの1枚で是非とも味わって欲しい。(k)
SIDE A:What We Need
SIDE B:The Wok
https://youtu.be/TCKHCgRHYtc
https://youtu.be/V8zDEubk3xU