カクバリズム : 衣・食・住・音 - 音楽仕事を続けて生きるには- / 角張渉/木村俊介 (BOOK)

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year/2018
country/Japan
label/リトルモア

インディペンデント音楽レーベル・kakubarhythm/カクバリズム代表、角張渉。
汗と涙、そして音楽にあふれた15年間を語り下ろした初の著書がついに発売!



YOUR SONG IS GOOD、SAKEROCK、キセル、二階堂和美、イルリメ、MU-STARS、cero、(((さらうんど)))、 片想い、VIDEOTAPEMUSIC、スカート、思い出野郎Aチーム、在日ファンク、mei ehara……
個性豊かなアーティストたちが所属し、“カクバリズムっぽさ"は形容詞としても用いられるほど、音楽シーンで圧倒的な存在感を示すインディペンデントレーベル、カクバリズム。

大好きなバンドの音楽を世に送り出したい。
22歳の青年がレーベルを立ち上げたのは2002年のことだった。
たった一人ではじめたレーベル運営が、いつしか自分の「仕事」となっていく――
決して平坦でない、凸凹レーベル道を突き進んできた角張渉が語る、音楽を生み出すことの喜び、続けていくことの苦しさ。
「厳しい」時代が続いていると言われる日本の音楽業界において、カクバリズムが唯一無二のレーベルと評される理由はどこにあるのか。
この時代、まっとう過ぎる仕事論がここにある。音楽を愛するすべての人に。



もくじ

はじめに

1 音楽で飯を食うなんて
中心は、ど真ん中とは限らない
続けることは、いいことなのか?
上京して、西荻窪のライブハウスで働きはじめた
ミュージシャンとしては音楽を続けられなかった
学生ローンで借金、レーベル「スティフィン・レコーズ」をはじめる
大学卒業、時給750円のレコ屋でフリーター生活
サイトウ・ジュンくんへの憧れが、カクバリズムを生んだ
YOUR SONG IS GOODの音源をスティフィンからは出さなかった理由
音楽の世界の「ヨコの人間関係」を感じさせてもらう
レックもフライヤーも、何もかも手作り感が満載だった
レコ屋に対しては、初期のアナログ盤が効果的だった
マネジメントもしっかりやるレーベル、が運営方針に
バンドの魅力を伝えるために
音楽で食うなんてダセぇよなと思っていた
お金をもらうことで、胡散臭くなりたくはなかった

2 音楽家を支える苦と楽
YOUR SONG IS GOODの大躍進がはじまった
とにかく、かっこいい音楽のために
メジャーのシーンは特に気にしていなかった
バイトの休憩時間に、レーベルの打ち合わせ
YOUR SONG IS GOODと一緒だから、音楽で食おうと思えた
キウイロールの解散、スティフィン・レコーズを終わらせる
アルバム『YOUR SONG IS GOOD』が状況を切り拓く
フジロック出演、メジャーデビュー、順風満帆なはずだった
もう、YOUR SONG IS GOODはメジャーアーティストなんだよなぁ……
バンドの停滞に対応しにくいマネジメントをしていた
ヴァイブスの調整が足りなかった
失ってはじめて「守りたいもの」がわかった
音楽を続けることが大変な時代
仲間の外にも通用する面白さを求めて
憧れの影響から脱するには

3 音楽仕事を続けて生きるには
音楽家にとっての「夜の時代」にやるべきこと
いい音楽を作れば、飯は食えるのだろうか
東日本大震災を機に、音楽の核心を考えた
リリースとリリースの間にやることがすべて
もっともっと、いい曲を聴かせてほしくなってきている
「面白さ」=「ここではないどこか」
「こいつらは違うものを持っているんだな」がないと、勝負ができない
レーベル代表だからこそ、締め切りを変えられる
もっと、音楽を信じればいいのに
ライブの規模をどう進化させていくのか
面白くなるのは「面倒臭いもの」
SAKEROCKのすごさは、スケジュールにあった
勝負のアルバムに、貯金の三分の二を賭けた
キセルの復活は、ものすごく嬉しかった
リリースとリリースの間が予想以上に空いてしまう

4 インディでやっていく
良くも悪くも、人に頼らずにやってきた
知らなかったからこそ、一人でレーベルを設立できたところもある
フィジカルを鍛えることで、人気を確定させていく
ceroは期待され、認められ、応援されるようになっていった
改めて、インディペンデントレーベルとして
基準はやっぱり「ダっせぇことはしたくねぇ」
星野源くんの移籍、SAKEROCKの解散をきっかけに考えたこと
SAKEROCKの最後のアルバムが出来上がった
解散ライブの前後に考えていたことは
気持ちは、整理できないままでもいいのかもしれない
ceroの新境地にさらに必要だったもの
音源のリリースは「コンセプト」を渡していくことでもある

おわりに

マンガ 角張渉の衣・食・住・音 本秀康
角張渉とカクバリズムの歩み
カクバリズムのアーティストたち
カクバリズムのディスコグラフィ



著者について

角張渉 (かくばり わたる)
1978年、宮城県仙台市生まれ。2002年3月に、レーベル・マネージメント会社・カクバリズムを設立し、
第1弾作品としてYOUR SONG IS GOODの7インチアナログシングル『Big Stomach, Big Mouth』をリリースする。
以降、SAKEROCKやキセル、二階堂和美、MU-STARS、cero、VIDEOTAPEMUSIC、片想い、スカート、
思い出野郎Aチーム、在日ファンク、mei eharaなど、エッジの利いたアーティストを続々と輩出。
「衣食住音」をキャッチコピーに、多角的な展開を見せている。
2017年、15周年を迎え全国5ヶ所7公演の記念ツアー「カクバリズム15Years Anniversary Special」を開催。

木村俊介 (きむら しゅんすけ)
1977年、東京都生まれ。インタビュアー。著書に『インタビュー』『善き書店員』(ミシマ社)、『漫画編集者』(フィルムアート社)、
『料理狂』(幻冬舎文庫)、『漫画の仕事』(幻冬舎コミックス)、『仕事の話』(文藝春秋)、『変人 埴谷雄高の肖像』(文春文庫)、
『物語論』(講談社現代新書)、『「調べる」論』(NHK出版新書)、『仕事の小さな幸福』(日本経済新聞出版社)、
聞き書きに『調理場という戦場』(斉須政雄/幻冬舎文庫)、『デザインの仕事』(寄藤文平/講談社)、『芸術起業論』(村上隆/幻冬舎)、
単行本構成に『西尾維新対談集 本題』(講談社)、『海馬』(池谷裕二・糸井重里/新潮文庫)、『ピーコ伝』(ピーコ/文春文庫PLUS)、
『イチロー262のメッセージ』シリーズ(ぴあ)などがある。

2,200円(税込)

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